特定商品取引法の問題について
【相談内容】私はSNS上で副業として「情報商材」を販売しておりました。情報商材の内容は合法のもので、購入者には、情報商材を得るだけではなくサポートもしておりました。しかしながら、特定商品取引法が定める事項を提示をしてませんでした。また、情報商材の代金の支払先については、ネットで知り合った方の口座へ指定しました。
【質問1】本件のような場合特商法違反で逮捕、起訴される可能性はありますか?
【回答1】まず、特定商取引法(特商法)は、消費者を保護するために事業者に対して取引条件などの明示義務を課しています。
通信販売に該当する情報商材販売も、例外ではありません。「販売者の氏名・住所・電話番号」「価格」「返品条件」等の表示を行っていなかった場合、特商法違反となり、悪質な場合は刑事罰(3年以下の懲役または300万円以下の罰金、または併科)の対象となります。
ただし、初回・軽微な違反ではまずは行政指導や指示処分にとどまり、改善がなされれば直ちに逮捕・起訴されるリスクは高くありません。もっとも、被害者が存在し、被害届や告訴が提出された場合には、より重く扱われる可能性があります。
【質問2】情報商材の代金の支払先をネットで知り合った方の口座へ指定しました。情報商材の支払先の口座名義人も情報商材の中身の誤字脱字チェックなどしていて、携わっていたのですが、これは、犯罪収益移転防止法に該当しますか?
【回答2】代金の振込先をネットで知り合った他人名義の口座に指定した点ですが、仮にそれが本人確認を避けるための「名義借り」や、資金の流れを隠す意図によるものであれば、「犯罪収益移転防止法」や「資金決済法」違反が問題となり得ます。
ただし、今回のケースでは、口座名義人が誤字脱字チェック等で実際に業務に関与していたのであれば、「実態上の共同事業者」としての資金受領と説明できる余地があります。
もっとも、無償で貸与されていた場合や、被害者とのトラブルが発生し、資金の所在が不明瞭な場合などは、名義人に対する責任追及や共謀の認定リスクが高まります。総じて、特商法違反が形式的に成立していても、悪質性が低ければ逮捕や起訴の可能性は限定的です。ただし、名義口座の利用には注意が必要で、今後は特商法の表示義務を遵守し、資金の流れも明確にしておくべきです。
